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プライスウォーターハウスクーパース、「役員報酬サーベイ2011」の結果を発表
-役員報酬水準は経済危機前の水準に回復。報酬決定プロセスの透明化に企業が対応-

2011年12月01日
プライスウォーターハウスクーパース株式会社

プライスウォーターハウスクーパース株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:内田士郎)は、 12月1日、「役員報酬サーベイ2011」の結果を発表しました。本調査は、日本企業の昨今の役員制度や報酬水準の動向を把握すべく、当社が2007年から毎年実施しているものです。日本国内の企業(外資系企業の日本支社含む)を対象に、役員報酬水準の経年推移、企業側の対応の実態、業績連動性向上の潮流などについて、上場・非上場企業計59社(集計対象役員数1,140名)から回答を得ています(調査期間:2011年7月~9月)。

その結果、役員報酬水準は前回調査結果に比べ上昇しており、おおむね経済危機前の水準に回復していることがわかりました【図1】。また、本調査の実施段階では、東日本大震災によって役員報酬に特別措置を講じた企業は全回答企業の14%にとどまっています【図2】。コーポレートガバナンスの観点からは、社外取締役を選任している企業が75%で、前回調査結果から15%増加するなど【図8】、統治機構の独立性向上に向けた企業の取り組みが進展しているといえます。

2010年3月の改正内閣府令施行により要請が高まった報酬ポリシーの策定・開示については、各企業の対応に進展が見られました【図3】。ただし、「報酬の目的(何に対して報酬を支払っているのか、どういう成果に対してどの程度支払うのかなど)」に関する策定・開示は「水準決定プロセス」より相対的に遅れていることがわかります【図4】。当社では、企業のアカウンタビリティ向上に向けて、役員報酬支給のあり方に関する各企業での検討・整備が今後進むと見ています。

「役員報酬サーベイ2011」 主な調査結果

本調査結果の概要と分析は、レポート「役員報酬サーベイ2011」に収録しています。

1. 役員報酬水準 【図1、2】
役員報酬水準は多くの役位で前回調査結果から上昇し、経済危機前の水準に回復。

  • 全回答企業で見た役員報酬水準は多くの役位で上昇しています(社長の報酬総額で14.2%増加、全役位の報酬総額で5.9%増加)。
  • 本調査の実施段階において、2011年3月11日に発生した東日本大震災を受けて役員報酬に関する特別措置を講じた企業は、全回答企業の14%にとどまりました。

【図1】 全回答企業  報酬総額の推移(役位別 / 1人あたり平均)
【図1】 全回答企業  報酬総額の推移(役位別 / 1人あたり平均)

【図2】 全回答企業 東日本大震災による役員報酬の特別措置実施状況
【図2】 全回答企業 東日本大震災による役員報酬の特別措置実施状況



2. 報酬ポリシー策定・開示の状況【図3、4】
報酬ポリシーの策定・開示に関する企業の対応は、前回調査結果より進展。

  • 報酬ポリシーの項目・内容によって、その策定・公開状況に大きな差が生じた結果となりました。
  • 前回調査結果と比較して、「水準設定プロセス」の策定・開示が進んでいる一方で、「報酬の目的(何に対して報酬を支払っているのか、どういう成果に対してどの程度支払うのかなど)」については相対的に策定・開示への対応が遅れているといえます。
  • 内閣府令による報酬ポリシーの開示要求に対応し、各企業における策定・開示・内容の詳細化が今後も段階的に進展していくことが予想されます。

【図3】 2011年3月期の有価証券報告書における役員報酬ポリシー策定・開示状況の分布(回答企業のうち上場企業)
【図3】 2011年3月期の有価証券報告書における役員報酬ポリシー策定・開示状況の分布(回答企業のうち上場企業)


【図4】 2011年3月期の有価証券報告書における役員報酬ポリシー開示状況(策定・開示項目別。回答企業のうち上場企業)
【図4】 2011年3月期の有価証券報告書における役員報酬ポリシー開示状況(策定・開示項目別。回答企業のうち上場企業)



3. 変動報酬の導入状況について【図5、6】
各企業における変動報酬(業績連動報酬・株式報酬)の導入比率は増加傾向にあり、業績連動性向上への取り組みが進展。

  • 全回答企業において、業績連動報酬の導入比率は緩やかに増加しています。
  • 中長期インセンティブの中では、ストックオプションの導入比率が減少している一方、株式報酬型ストックオプション*2の導入比率は緩やかではあるものの増加しています。これは、株価市場が低迷を続ける中では、通常型のストックオプションが有効なインセンティブとして機能しづらいため、株主との利害共有・業績連動性を高める手段として、株式報酬型ストックオプションに着目する傾向があるものと当社では見ています。
  • 変動報酬の導入比率が増加している一方で、報酬総額に占める業績連動報酬額および株式報酬額の比率に大きな変化は見られません。
    *2 株式報酬型ストックオプション・・・権利行使価額を極めて低く(多くの場合1円)設定し、株式譲渡と同じ効果を狙ったストックオプション制度

【図5】 変動報酬の報酬要素別導入比率
【図5】 変動報酬の報酬要素別導入比率


【図6】 報酬総額に占める業績連動報酬額および株式報酬額の比率
【図6】 報酬総額に占める業績連動報酬額および株式報酬額の比率



4. 統治機構の透明性・独立性向上の動向【図7、8、9】
役員報酬ポリシーの開示の義務化・社外取締役の要件厳格化に伴い、企業が報酬決定プロセスの透明化に対応。社外取締役を選任している企業は75%で、前回調査結果と比較して15%増加。

  • 回答企業52社 [法制上、報酬委員会の設置が義務付けられている委員会設置会社を除いた監査役(会)設置会社]のうち、「報酬委員会を設置している」と回答した企業は37%でした。この中で、本年度調査で「設置した」と回答した企業は11%にのぼります。
  • 上記は、企業が改正内閣府令で有価証券報告書において報酬額およびポリシーをより詳細に開示するよう求められたため、従来は取締役会で意思決定していた役員報酬決定プロセスにさらに報酬委員会という任意の会議体を加えたことを示しています。これは、報酬決定プロセスの透明性を高めようとする動きであると当社では見ています。
  • 全回答企業のうち、社外取締役を選任している企業は75%で、昨年度と比較して15%増加しています。また、社外取締役の選任時に重視する基準には、「独立性」「経営者としての経験」を挙げる企業が多いことがわかります[選択式/複数回答]。
  • 社外取締役の選任義務化や要件厳格化に関する議論・要請は依然活発であり、「独立役員」の選任に関する企業側の意識は今後も高まることが予想されます。

【図7】 報酬委員会の設置状況 (n=52)
【図7】 報酬委員会の設置状況 (n=52)


【図8】 社外取締役の選任状況(2010年、2011年)
【図8】 社外取締役の選任状況(2010年、2011年)


【図9】 社外取締役の選任時に重視している基準 [選択式/複数回答]
【図9】 社外取締役の選任時に重視している基準 [選択式/複数回答]



「役員報酬サーベイ2011」 調査概要

調査期間:2011年7月~9月
調査目的:日本企業の役員体制・役員報酬水準・役員処遇等に関する動向を明らかにする
調査方法:調査票(電子ファイル形式)の郵送による自記式アンケート
回答企業数:上場企業・非上場企業計59社(集計対象役員数1,140名)

用語の定義

役員報酬総額:固定報酬、業績賞与、役員退職慰労金の年間積増額等を含んだ総支給額
固定報酬:有価証券報告書において、「基本報酬」「月額報酬」などと表記されているもの
業績賞与:有価証券報告書において、「業績連動報酬」「業績変動報酬」「賞与」などと表記されているもの

*本調査結果の転載・引用について

本調査結果を転載・引用の際は、出典の明記をお願いします。
プライスウォーターハウスクーパース株式会社「役員報酬サーベイ2011」

以上



プライスウォーターハウスクーパース株式会社について
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